移行完了~(^^)b
移行完了~(^^)b
ヤフーブログからの移行ですが…
無事に完了しました~(^^)b
全部で3つのブログになりますが…
【シーゲルの独り言☆】(はてなブログ)
https://letmeride731.hatenablog.com/
【シーゲルの独り言☆パート2】(はてなブログ)
https://letmeride731.hatenablog.jp/
【シゲさんの独り言☆(パート3)】(はてなブログ)
https://letmeride731.hateblo.jp/
全て移行完了~(^^)b
これからの日常的な新しい記事は…
【シゲさんの独り言☆(パート3)】(はてなブログ)
https://letmeride731.hateblo.jp/
こちらのパート3で更新していきます~
このブログ(パート1)を含めた
過去の2つは「小説」メインとなりますので…
気が向いたら…更新していきたいと思います…w
それでは皆さん~
パート3のブログでお会いしましょう~
宜しくお願い致します~(^^)b
良かった~良かった~(^^)b
良かった~良かった~(^^)b
ブログ移行の件ですが…
消えてしまったと思っていた…
「友達限定」公開記事ですが…
「下書き」のところに残っていました~
良かった~良かった~(^^)b
皆さん~お騒がせしました~
これにて一件落着~w
ヤフーブログ移行完了…でも……
ヤフーブログ移行完了…でも……
ヤフーブログから…
はてなブログに移行完了したのですが…
「友達限定」公開にしていた記事が…
全て消えてしまいました…(><)
移行前のヤフーブログは
完全に消滅してしまったみたいですし…
もう…どうにもならないのでしょうか?
良く確認してから移行すれば良かったと…
後悔…(TT)
特に「初恋1.5」とか「ヤマト」シリーズとかの…
僕が遊びで書いた小説記事は…
あれはもう二度と書けないし…
もう一度書く、気力も時間も無いですし…
バックアップもしてないし…
後悔…後悔…
あたりまえですが…
消えてしまった「友達限定」公開記事に貼り付けていた…
画像も無くなってしまい…
「限定写真館」の記事の画像も消えてしまった…
一応、問い合わせしてみましたが…
可能性薄い感じです…
嗚呼…後悔…後悔…後悔…
蒼き疾風 第144話 第一回戦(川中島の戦い) 【シーゲルの歴史小説!】
【シーゲルの歴史小説!】
※この物語はフィクションです。
※この曲を聴きながら…読んでみて下さい。
↓↓
【この回のイメージ曲♪(その1)】
黄金の日日
http://www.youtube.com/watch?v=GN-ttLjTf9Y
【この回のイメージ曲♪(その2)】
武田信玄 大河ドラマ
http://www.youtube.com/watch?v=oCFx4-sbL6A
【この回のイメージ曲♪(その3)】
真田太平記 オープニングテーマ
http://www.youtube.com/watch?v=TfuHA6em9ec
↓↓
天文22年(1553年)9月…
越後の長尾景虎は…
甲斐・武田晴信に追われた…村上義清の領土奪還のため…
信濃・川中島に出兵…
武田軍の先方を蹴散らし、荒砥城を落とし、青柳城を攻め…
恐るべき速さで…千曲川を南下し…
今は、塩田城に向けて進軍していた…。
「村上殿…
塩田城まで奪還できれば…
武田晴信に奪われた…村上殿の所領の全てに…
楔を打ち込めたことになりますな…(笑顔)」(長尾景虎)
「恐れ入ります…(喜)
さすがは…景虎様…
毘沙門天の生まれ変わりと言うのは…真でございましたな…(驚)
たった3日で…ここまで成し得るとは…
この義清…真にもって感服いたしましてございまする…(感服)」(村上義清)
村上義清は…
おせいじやおべっかで言っているのではなく…
これまでの景虎の戦のやり様を観て…
心より感服して言っているのだった…
武田軍と戦っている時は…
あくまでも「信濃村上源氏」としての…
「独立」に執着していた村上義清であったが…
この親子や孫ほどに歳の違う…
若き景虎の「戦の才能」に惚れ…感服すると…
年老いた己を感じたのか…
「この若き天才の景虎になら…従っても良い…」と思いはじめ…
これよりは…「景虎の一家臣」として…
村上家の存続を託しても良い…と考えている…。
「しかし…武田の軍勢…
我が思うていたより…ずっと…
歯ごたえのない…軍勢であった…(苦笑)」(長尾景虎)
その言葉を聞いた村上義清は…
可愛くてしかたない孫の顔を見るような笑顔から…
一瞬で、厳しい老将の顔に戻り…
「景虎様…(厳しい表情になって)
武田晴信が軍勢を…侮ってはなりませぬ…
先日、春日山城(景虎の居城)で申し上げた通り…
武田晴信は…慎重で狡猾なやり口の戦をいたします…
我らが…その時の戦(戦闘)に勝っても…
戦の後には(領土争いには)負けている…と言うことになるのが…
武田晴信めの巧妙なやり口でございます…
決してご油断無きように…(真剣に)」(村上義清)
「ええ…わかっております…(苦笑)
武田晴信が軍勢(本隊)…この目で観て…対戦するまでは…
全ては…お遊びのようのなものだと…そう心得ておりますよ…(苦笑)
さぁ~武田晴信…我の前にその姿…今すぐ現すが良い…(ライバル心)」(長尾景虎)
すると…長尾景虎の後ろに控えていた…宇佐美定満が…
軒猿(越後忍び)の報告を受けて…景虎の側に近寄って来た…
「何か動きがあったか…??(急に苛立つ)」(長尾景虎)
「はい…昨夜、荒砥城の…武田軍が夜襲の件ですが…
思いのほか…被害が大きく…救援を求めてきておりまする…」(宇佐美定満)
「援軍??
それは今朝も聞いた…(怒)
城をあずけて…たった一日も持たぬと言うのか??(怒)
十分に我が軍勢を残し…
城のことを良く存じている…村上義清殿の配下の者も残している…
我も…詳しく指示を与えた上で…城を後にしてこの場にいる…(怒)
たとえ武田の軍勢が…火のように攻め立てたとしても…
そう簡単に落とせるものでは無い…(苛立つ)
我が…今日にでも塩田城を落としてから…救援にまいるゆえ…
たった1日くらいは…城を死守して待つが良いと…
きつく申してまいれ…(怒)」(長尾景虎)
「そ…それが…(困)
我が手の者(軒猿:越後忍び)が申すには…
思いのほか…被害が大きく…
城が落ちるのは時間の問題だと…
さらに…後方(川中島)に…
武田が軍勢…思いのほか…動き速く…
続々集まりて…
我が軍の退路を断うとしております…(困)」(宇佐美定満)
「何っ~!!(怒)」(長尾景虎)
景虎は…
目の前に見える…塩田城を…にらみつけるように…しばらく眺めていると…
「待てよ…
武田晴信の本隊が…
諏訪を出て…塩田城に向かっている…というのは…
どうやら…
晴信の「影武者」の本隊やも知れぬ…(悩)」(長尾景虎)
「えっ!!(驚)」(村上義清、宇佐美定満)
「そうだ…そうに違いない…
と…すれば…
昨夜、巧妙に…荒砥城に夜襲をかけ…大きな損害を与えたのは…
武田晴信自身による采配だったかも知れぬ…
そうでなければ…合点がいかぬ…(苦笑)」(長尾景虎)
「なんと…(驚)」(村上義清、宇佐美定満)
「武田晴信め…(苦笑)
大した抵抗が感じられぬし…
軍勢の集まりも遅いと…思うていたら…
我らの前に…その姿現さず…
我らの後ろに…姿現し、軍勢を集まっているとは…(苦笑)」(長尾景虎)
「これこそが…武田晴信め得意の…狡猾なやり口なのです…(苦笑)」(村上義清)
「武田晴信めに…にしてやられたか…(悔しい)
これでは…塩田城を取ったとて意味が無い…
我らは…
すぐにでも引き返し…
我らの背後で…こそこそと…
「どぶねずみ」の様に動き回る…
薄汚い…武田晴信めを…蹴散らさねばならぬ…(苦笑&ライバル心)」(長尾景虎)
長尾景虎の軍勢は…
一旦、川中島の八幡まで…軍勢を下げ…
陣を張って…武田軍との決戦に備えたが…
肝心の武田軍はと言うと…
守備を固め…城や砦に篭り…まったく動こうとしない…
軍勢を…集めて包囲しているが…
越後への退路は…
「どうぞお帰り下さい」とばかりに…ぽっかりと…空けてある…
これでは…
武田軍からは…「越後と戦うつもりは無い…」と言っているようなものだった…
武田晴信の旗印は…一向に現れないし…
晴信が…どこにいるのか?…それすら知ることが出来ない…
晴信は…
短期決戦のつもりで進軍してきた景虎を見越して…
あくまで決戦を避け…
長期戦に持ち込むつもりなのだ…
そして…
「越後に帰るときには…
取られたものは…全て置いてゆけ…」とばかりに…
不気味なほど静まりかえる武田軍から…無言の殺気を感じる…
欲をかいて軍勢を城に残して…越後に帰れば…
たちまち奪い返すつもりなのであろう…
9月20日…
景虎は…
やもえず…越後への撤退を決めた…
食料や物資の不足や…
上洛の準備…
敵対する上州の北条軍の動きも気になるし…
これから始まる北条との合戦の準備もある…
奪還を願った…
村上義清への義理も…
結果を差し置いて…
ひとまずは…果たしたことになる…
こうして…
「川中島の戦い」…第一回戦は…
景虎の越後軍が…戦闘では武田軍に圧倒的に勝利したが…
晴信の武田軍が…決戦を避けながらも…
巧妙な駆け引きで…越後軍を追い返したことになり…
双方、「引き分け」という結果に終わった…
「武田晴信めに…
いいようにやられてしまった…
速きこと…風のごとし…
静かなること…林のごとし…
侵略すること…火のごとし…
動かざること…山のごとし…か…(苦笑)
武田…晴信め…
今度戦うときは…必ず…
晴信めの…いいようにはさせないぞ…(苦笑&悔しい)」(長尾景虎)
景虎は…唇をかみ締め…
悔しさ一杯で…川中島をあとにした…
景虎は…その姿を見ることが叶わなかった…
晴信の旗印の一つでもある…武田の軍旗の…
「風林火山」の孫子の一文を思い浮かべながら…
武田晴信との再戦を誓っていた…
(つづく)
蒼き疾風 第143話 対抗意識 【シーゲルの歴史小説!】
【シーゲルの歴史小説!】
※この物語はフィクションです。
※この曲を聴きながら…読んでみて下さい。
↓↓
【この回のイメージ曲♪(その1)】
黄金の日日 OP
https://www.youtube.com/watch?v=S-9GGnTLgLE
【この回のイメージ曲♪(その2)】
武田信玄 大河ドラマ
http://www.youtube.com/watch?v=oCFx4-sbL6A
【この回のイメージ曲♪(その3)】
真田太平記 オープニングテーマ
http://www.youtube.com/watch?v=TfuHA6em9ec
↓↓
「お屋形様!一大事にございまする!
越後の長尾景虎が…軍勢を率いて北信濃に姿現してござりまする~!」(山本勘助)
「何~!それは…真か?(驚)」(武田晴信(のちの武田信玄))
村上義清との合戦の後…
戦後処理などのために…諏訪に滞在していた武田晴信のもとに…
山本勘助と小泉小太郎が大慌てで報告に現れた…
「はい…確かなことにござりまする…(動揺)」(小泉小太郎)
「勘助…小太郎…
越後は…北条と戦うため…上州に出陣するのでは無かったのか?(動揺)」(武田晴信)
「たしかに…そのはずだったのですが…
それがしも…訳がわかりませぬ…(動揺)」(山本勘助)
「恐らくは…
頼まれれば…嫌とは言えぬ…
律儀な気性の長尾景虎ゆえに…
村上義清に説得され…
村上の所領奪還のため…
出兵を決めたのではないかと…?」(小泉小太郎)
「うーん…(考えこむ)」(武田晴信)
「お屋形様…
ここはまず…川中島に急ぎ先方を送り…
長尾景虎の出方を見ましょう…」(晴信の側近:春日源助(のちの高坂昌信))
「うん…。
源助…長尾景虎の侵攻を止めるため…
急ぎ川中島に先方の陣を張るよう…伝令を遅れ…
それから…軍議を開く…主だった者を急ぎ集めよ…」(武田晴信)
「はっ」(春日源助)
「長尾…景虎…(ライバル心に燃える)」(武田晴信)
天文22年(1553年)9月1日…
越後の長尾景虎(のちの上杉謙信)は…
村上義清と共に…村上の所領奪還のため…
突如、軍勢を率いて北信濃に現れた…
晴信の命を受けた…武田軍の先方は…
川中島の布施のあたりに陣を張り…
越後軍の侵攻に備えていたが…
越後軍は…この武田軍の先方を…一気に蹴散らし…
軍を進めて…村上義清の旧領であった…荒砥城を落とした…
そして9月3日には…青柳城を攻め…
その勢いを持って…一気に塩田城にまで兵を向けた…
恐るべき速さでの侵攻であった…
「速いな…(驚)
さすがは…長尾景虎…
戦の天才と言われるだけはある…
あの者の戦いぶり…
この目で直に観たくなったぞ…(皮肉っぽく笑うライバル心むき出しで)」(武田晴信)
「お屋形様…(複雑)」(山本勘助、小泉小太郎、春日源助)
「ふふふ…面白くなってきたぞ…(笑)
源助…
飯富の隊に命じて…救援に向かうように…伝令を送れ…」(武田晴信)
「はっ…」(春日源助)
「それから源助…
そちは…一隊を率いて…荒砥城を夜襲し…
長尾景虎が…退路を塞ぐのじゃ…(ニヤ笑)」(武田晴信)
「はっ…」(春日源助)
「ああ…待て…
わしも行く…」(武田晴信)
「お屋形様…(困)」(春日源助)
武田晴信…お気に入りの新人青年将校…
「春日源助(のちの高坂昌信)」は…
冷静で顔色一つ変えない…
色の白い…女性のような美男子の顔に…
少しだけ困惑の色を見せた…
「わかっておる…もちろん忍びでじゃ…(困)
長尾景虎が軍勢…
どうしても…この目で直に観ておきたいのじゃ…(笑)」(武田晴信)
「……(困)」(春日源助)
晴信は…なぜか?この美男子の源助には…頭が上がらないようだ…
「では…
いつものように影(晴信の影武者)に…
信廉(武田信廉:晴信の弟)に命じて…
わしは雑兵に変装して…源助の隊についてまいるゆえ…
勘助と小太郎もついてまいれ…」(武田晴信)
「はっ…」(勘助、小太郎、源助)
「長尾景虎がこと…
良く存じているのは…勘助と小太郎じゃからな…(笑)
待っていろ…
長尾…景虎…(ライバル心&笑)」(武田晴信)
その頃…
対する…越後の「長尾景虎」は…
一人、夜酒の杯を重ねながら…
「武田…晴信…
早く…出てまいれ…
我の前に…
武田晴信が軍勢…その姿を見せよ…
我は…武田晴信などに…負けはせぬ…(ライバル心むき出し)」(長尾景虎)
対抗意識(ライバル心)燃えるのは…
「武田晴信」だけでは無かった…
「武田…晴信…(ライバル心)
小太郎…すまぬな…」(長尾景虎)
そして…
対抗意識(ライバル心)に燃える二人…
晴信と…景虎の…
長きに渡る戦いが始まった…
(つづく)
蒼き疾風 第142話 疑問… 【シーゲルの歴史小説!】
【シーゲルの歴史小説!】
※この物語はフィクションです。
※この曲を聴きながら…読んでみて下さい。
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【この回のイメージ曲♪(その1)】
黄金の日日
http://www.youtube.com/watch?v=GN-ttLjTf9Y
【この回のイメージ曲♪(その2)】
武田信玄 大河ドラマ
http://www.youtube.com/watch?v=oCFx4-sbL6A
【この回のイメージ曲♪(その3)】
真田太平記 オープニングテーマ
http://www.youtube.com/watch?v=TfuHA6em9ec
↓↓
天文22年(1553年)8月の半ば頃…
越後の春日山城では…
長尾景虎(のちの上杉謙信)が…
村上義清と対面していた…
武田晴信(のちの武田信玄)に敗れ…
行方をくらましていた村上義清は…
長尾景虎を頼り、援軍を請うべく…越後に現れたのである…
義に厚い景虎は…
親子ほど年の違う…
この敗軍の老将を労わるべく…
快く引見に応じた…
「お屋形様…
村上義清に会って話を聞けば…
救援を請われ…面倒なことになりますぞ…(心配)」(中条藤資)
「そうです…我らは…これより…
関東管領の上杉憲政様を助け…
北条の仕置に…関東に進まねばならぬこのときに…
村上などを助け…
武田家とことをかまえるつもりはありませぬ…
むしろ…協力してやっていこうと…
小太郎(小泉小太郎)と…あれほど話おうたではありませぬか…(不安)」(直江実綱)
「わかっておる…心配することは無い…
敗軍の老将が…我を頼ってまいられたのじゃ…
会わぬわけには…いかぬであろう…(笑)
そちたちがおると…話がこじれるゆえ…ここで待っておれ…」(長尾景虎)
そう言って景虎は…一人で村上義清との対面に向かっていった…
「……(心配&不安)」(中条藤資、直江実綱)
小泉小太郎に託され…
景虎に説得を促すように訪れた…
「加藤段蔵」は…
黙って二人の後ろに控えていたが…
それみろ…という顔をして…
「よろしいのですか?
頼まれれば…否と言えない…ご気性の…
あの…お屋形様のこと…
村上義清に会えば…
必ず…断りきれなくなりますぞ…(困)」(加藤段蔵)
「………(心配&不安&困)」(中条藤資、直江実綱)
そして…
村上義清と対面した…長尾景虎は…
案の定…
村上義清の切実な救援願いに…
だんだん断りずらくなりはじめていた…
それに…村上義清は…
越後に来る途中…
これまで共に武田家と戦い…
二度に渡って…武田晴信を敗北に追いやった…
「北信」の豪族たちに…
「武田晴信めは…
絶対に我らを許すはずがない…
このわしの次は…そなたたちが追われる番よ…」(村上義清)
と言って…脅し…不安にさせ…
共に長尾景虎に救援をこうように…説得して訪れて来ている…
こうなると…
村上義清は…「敗軍の老将」とは言え…
「北信の代表者」のようなものだ…
むげに救援を断るわけにもいかなくなる…
「なにとぞ、お力添え願いますよう…
お願い申しあげまする…(丁重に)」(村上義清)
「う~ん…(困)」(長尾景虎)
景虎の警護と参謀役として…
この場に立ち会っていた…「宇佐美定満」が口を開いた…
「村上殿…すでにご存知あろうが…
我らは…この後…
関東管領「上杉憲政」様をお助けし…
小田原北条家を敵にまわして関東に兵を進めなければならない…
そのため…武田家まで敵にまわしては…
我らとて…たちゆかなくなってしまうこと…お分かりであろう…」(宇佐美定満)
「さよう…
我は…こののち…
上杉憲政様の薦めで…上杉家の家督を継ぎ…
関東管領職を受けることなっている…
そのため…この冬には…京に上洛し…
足利将軍家より…正式に関東管領職に任命されることになっている…
そして…来年には…上州へと兵を進めるつもりである…
その時…村上殿には…我の力になってもらいたいと思うておるゆえ…
まずはこの越後で…ゆるりと休まれよ…」(長尾景虎)
「……(黙)」(村上義清)
「では…お屋形様…
上洛の準備もありますゆえ…このへんで…」(宇佐美定満)
黙って…二人の言葉を聞いていた村上義清は…
急に…ニヤニヤと馬鹿にしたような苦笑を見せた…そして…
「これは…義に厚く…毘沙門天の生まれ変わりと…
うわさされる…うわさは…
単なるうわさで…あったか…(苦笑)」(村上義清)
「何~!!(怒)」(長尾景虎)
「武田晴信めの術中にはまる…
単なる…普通の…若造であったか…(苦笑)」(村上義清)
「無礼な!!(怒)」(長尾景虎)
老獪な村上義清は…
若い景虎の自尊心を傷つけ…その心を揺さぶろうとしている…
「戦の天才」と呼ばれた景虎も…
人と人との対話となると…
まだまだ世間知らずの若者にすぎなかった…
それをみてとった老将の「宇佐美定満」は…
怒る景虎をなだめて…義清に言葉をかけた…
「村上殿…(怒)
武田晴信の術中にはまる…とは?(怒)」(宇佐美定満)
「そうだ!聞き捨てならぬ!!(怒)」(長尾景虎)
「失礼じゃが…景虎様は…
武田晴信めのずる賢いやり口を…
まだお分かりになっておらぬようで…(苦笑)
自分が…晴信めの術中にはまっていることさえ…
まだ…お分かりにならぬようですな~(苦笑)」(村上義清)
「村上殿は…
我が…騙されておると申すのじゃな…?
ならば…
武田晴信のやり口は…
どのようなものだと申すのじゃ!!(怒)」(長尾景虎)
「それがしは…過去に二度…
晴信めに…合戦で大勝利をしてございまする…
一度は…上田原で…二度目は…砥石で…
それなのに…最終的に敗北したのは…
それがしにございまする…(悔しい)」(村上義清)
「ふん…(苦笑)」(長尾景虎)
「なぜだかお分かりになりますか?
晴信めの戦のやり口は…
十里働くところを…五里にとどめ…
五里ならば…三里…
三里ならば…一里…といった具合に…
真に用心深く…
慎重で堅固な戦上手でございます…
ずる賢い…狡猾なやり口としか言いようがありませぬ…
そして…
戦わずして勝利しようと…
謀略を使います…
巧みに相手の内に入り込み…
時には金をばら撒き…利を持ちかけて…
隠密のうちに…味方を…一人一人…剥がされ…
丸裸にされてしまうのです…
そして…必ず勝てるという時になって…
初めて…兵を動かします…
同じ戦上手の…
景虎様のやり方とは…似ても似つかぬ…
卑怯で…汚い…狡猾なやり口なのでございます…」(村上義清)
「う~ん…たしかに…
晴信は…汚いやり口をする…(苦笑)」(長尾景虎)
「そうです…(喜)
晴信めのこと…
もう景虎様の元にも…その隠密を遣わし…
金をばら撒き…利を持ちかけて…
景虎様のお心と…お味方を…謀略しているやも…知れませぬぞ…」(村上義清)
「隠密を…??(不安)」(長尾景虎)
景虎は…この時、初めて…
今まで疑おうともしなかった…
「小泉小太郎」のことを…疑問に思った…
「何か…お心当たりでも…??(ニヤと笑う)」(村上義清)
「いや…何でもありませぬ…(動揺)」(景虎)
「狡猾で汚い晴信めのこと…
隠密を遣わし…
越後と同盟するように見せかけ…
その実は…
もう北条と同盟を組んでいるやも知れますぬぞ…」(村上義清)
「ほ…北条と同盟を…??(動揺)」(景虎)
景虎は…小泉小太郎が…
相模の小田原出身であることを…
初めて…疑いを持った…
「これ以上…晴信めを野放しにしておきますと…
景虎様を味方する「北信」の豪族たちは…
晴信めに寝返るか…追い落とされてしまうやも知れませぬぞ…
特に…高梨(高梨政頼)などは…
武田の砥石城攻めのとき…
武田側の「真田幸隆」などと組んで…
それがしを…追い落とそうとしたのですからね…
武田と…越後との間を…上手く立ち回る…
表裏の者やも知れませぬぞ…」(村上義清)
「た…高梨が…??(驚き&動揺)
う~ん…(悩)」(景虎)
景虎は…
小泉小太郎や真田幸隆などと親睦を深める…
北信の豪族…
「高梨政頼」のことまでも…急に疑問に思い始めた…
村上義清は…
その後も…景虎に実例をあげて…こんこんと説いた…
そして…景虎の心を動かす決定的な言葉が…
「このままでは…
毘沙門天の生まれ変わりで…
戦の天才と言われる景虎様でも…
晴信めが相手とならば…
それがしと…同じ運命をたどるやも知れませぬな…(苦笑)」(村上義清)
「我が…晴信に負けると申すか~!!(激怒)」(景虎)
このあと…景虎は…
怒りで…立ち上がったまま…
しばらく黙り込んでしまった…
(我が…晴信に…負ける??そんなはずは無い…(悩))(景虎の心の中)
景虎の中にあった…
武田晴信へのライバル心が…ここで一気に開花してしまった…
しばしの沈黙のあと…
「村上殿のおっしゃること…良くわかりました…
ようするに…晴信の戦ぶりは…
清々堂々戦うのではなく…
謀略を使い…相手に取り入り…
戦の後の勝利を心がけ…
少しづつでも…
領土を確実に増やす…姑息な戦ぶりであると…
そして…晴信に…我が術中にはまり…
このままでは…村上殿と同じ運命をたどっていると…
そう申しているのじゃな…?(怒)」(長尾景虎)
「はい…」(村上義清)
「わかり申した…
村上殿の救援の願い…お受け致しましょう…」(景虎)
「ま…真でござるか…??(喜)」(村上義清)
「すぐにでも…信濃に兵を出し…
武田晴信が軍勢…蹴散らしてご覧に入れましょう…」(景虎)
「ありがたきしあわせ!!(喜)」(村上義清)
「晴信のやり方は良くわかった…
そのような姑息で卑怯なやり方でも…
確実に勝利を収めれば…
それは…戦上手と…言うのかも知れない…
しかし…我は違う…
我は…戦の後のこと(領土のこと)など考えぬし…
初めから…領土を広げようとの了見もござらぬ…
晴信め…なぜ人の国を奪う…?(怒)
信濃の名族たるもの…その風下に立つべきにあらず…
我は…若輩者の不肖の身なれど…
己を知る者のために…あえて力を尽くさん…と思う…
さしあたった戦に、一戦たりとも負けじと戦うのみじゃ…
武田晴信などには…決して負けはせぬ…」(長尾景虎)
こうして…景虎は…
その日のうちに…信州への出兵を決めた…
義に生き…その生涯を貫いた…
長尾景虎…後の上杉謙信と…
武田晴信…後の武田信玄との…
長きにわたる…川中島の戦いは…ついに始まってしまった…。
つづく